ことばの百科店

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国立国語研究所の不可解な対応

「国立国語研究所」ってご存知ですか。
国語に関する総合的研究機関、だそうです。『ウィキペディア(Wikipedia)』によると「大学共同利用機関法人人間文化研究機構が設置する大学共同利用機関の一つ」だということですが 難しすぎて私には意味がよくわかりません。

そんなことはどうでもいいのですが、その国立国語研究所の公式サイトで「ことば研究館」というのがあります。(「ことば研究館」)その中に「ことばの疑問--よくあることばの質問--」というページがあって、ことばや文字に関する色々な疑問・質問に答えてくれています。

「外来語をカタカナで書くのはいつから,どのように始まったのですか」とか
「tsunamiのように,日本語がそのまま外国で使われている例を教えてください」とか、
どういう人から寄せられた質問なのかは伏せられていますが、丁寧でわかりやすい回答と共に掲載されています。

「お問い合わせ」のコーナーに「当研究所に関するお問い合わせ (ことばの質問を含む) などは,こちらからお送りください」とあって、入力用のフォーマットが設置されていますから疑問・質問や提案があればそれに入力して送信すればいいわけです。素直に考えればそのはずです。
素直に考えれば・・・そのはずですが、ところが そうじゃないということを私は体験してしまいました。(2019年8月でした)

この、私のサイト「ことばの百科店」に伊勢地方の方言に関するページがあるのですが、その中で"おや(親)”という単語のアクセントを取り上げています。("おや(親)”
人間なのか人間以外の動物なのかによって "おや(親)”という同じ単語のアクセントが変わるなんて、他の地方の方言にもあるのだろうか。各地を回って方言を調査なさっている先生方や学生さん方はどうやってそういう現象を「発見」するのだろうか。そんなことを書いています。

「ことば研究館」の「ことばの疑問--よくあることばの質問--」のテーマとして一度そういう話題を取り上げてはどうだろうか。興味を持って読んでくれる人が何人かいるはずだ、と私は思いました。
もちろん、そういう疑問に対して先生方の専門的な講義をお願いするというのではなく、あくまでも「こんな話題はどう?面白いんじゃない?」という提案に過ぎなかったのです。「リクエスト」と言ってもいいでしょう。

上にも書きました 「外来語をカタカナで書くのはいつから,どのように始まったのですか」とか「tsunamiのように,日本語がそのまま外国で使われている例を教えてください」とか、そういう(他の方の質問と)同じノリで入力用画面にそれをごく簡単に書き込んで、趣旨が少しでも伝わるよう「ことばの百科店」のURLを添えて送信したのですが、全く予想だにしない反応が返ってきました。言葉づかいは丁寧ですが内容は、大袈裟に言えば「敵意むき出し」といった感じの拒絶反応だったのです。

とりあえず、私が書いた提案とそれに対する回答全文を以下に再録します。再録ここから↓

(私から)
私の出身地(三重県伊勢地方)では「おや(親)」という語を、ある場合には「お」を高く、別の場合には「や」を高く発音します。
方言調査の先生方はアクセントのそんな違いをどんな方法で見つけ出すのですか。
参考:*ttp://xona.c.ooco.jp/

(それに対して)
こちらは、国立国語研究所 広報室の質問担当です。
「『おや(親)』という語のアクセント」という題のメールを受信しました。
それに関することを、書きます。

まず最初に、折角お書きになっているウェブ「ことばの百科店」を教えていただきましたが、実は、この国立国語研究所の「ことば(国語・日本語・言語)」に関する質問の場は、ウェブの情報交換の行われる以前に始まったもので、またそれから以降も、ウェブ上の発信材料を提供することを意図していません。不幸なことに以前、口頭で行った回答を恣意的にウェブ上に引用されたり、あるいは、文脈を超越してウェブ上にメール回答の一部を引用されたり、当方の全く本意としない形での二次利用が無許可で行われたりしたものですから、正直に言えば、警戒しているとも言えます。

また当初の電話による即答は勿論、現在も生き残っていメールや書簡といった文書での回答においても、事業(クイズやテレビ番組、映画や執筆、広告など)やSNS発信のためのソースを、国語研究所が積極的に発信する、ということを目途として回答はしていません。折角サイトの所在を明らかにしてくださったために、却って回答が十分でなくなるのは生憎のことですが、どうか御理解ください。

さて、本題の内容ですが、
(1)お聞きになりたいのは、方言調査全般で、アクセントをどのように調査し、同定し、記録するか。その際に2つのアクセントを両方使い分けるなどという事例は含まれているのか、それはどうやって調べるのか、という事でしょうか。それとも、当該語「おや(親)」の標準と京阪のアクセントの両方を用いる場合の使い分けに言及している方言調査結果、あるいはそれを裏付けている方言調査についての個別の有無や内容を知りたい、ということでしょうか。

(2)ウェブ上で日本語について書いているページの中には、そういう興味の動機や発端、調査の方法や事情、それらが解明し分かっていく経緯や過程の記録、など、さまざまなレベルや重さや深さ、方向性や帰着点で、あるいはそれらのいずれかに焦点があるのかどうかも明らかでない、あるいは、それを明らかにせず、気の向くままを大事にしている、という場合など、実にいろいろな状況を見ます。場合によっては、書いている時点で、本当に何をどう知りたいのか意識していない、という場合もあるのかもしれません。今回のメールの場合でいえば、そのあたりはどうでしょうか。

(3)例えば、御出身の三重県伊勢地方の「親」のアクセントの使い分けについて言及している資料はあるか。という命題でしたら、資料の探索から、そして、その中での調査方法は何か、という命題でしたら、その資料の著者や発信元への調査・問合せや聞き取りから、明らかになりそうです。当方のウェブの文字通りのホームページのプルダウンした先に、日本語日本語教育文献DBという特設サイトがあり、いろいろなキーワードで博士論文以上の研究の動向を調査するところがありますので、いろいろなキーワードの取り合わせを試していただきお調べいただくのはいかが、かと思います。それ以外にも方言調査の中でも特にアクセントは、どういう質問文や、質問形式で、あるいは、どういう調査員が、どういう判断で、どういう調査票を具体的に付けているのか、といったことにも、問題を絞ることは可能です。

(4)当方の教官や、その研究成果の具体的な内容について確認したい、ということですと、直接の問合せや質問を発信してください。この質問の場は、ごく一般的な、日ごろの日常の言語生活でのストレスとして、個々の疑問や意見とそれに対する回答の中で、少しでも発散してストレスフリーになっていただく、という場ですので、その仲立ちはしていません。

返事かと思いきや、ウェブ発信の材料提供はしない、何を聞いてきたの、という拒否や反対の疑問で返したようなことになりましたが、回答に代えて申します。御了解ください。 

国立国語研究所 広報室 質問担当

再録ここまで↑ 担当者の氏名は書かれていませんでした。

まず、私がウェブのURLを書き添えたことがよほどお気に召さなかったとみえて、まるで私が相当の悪意をもって 担当者の回答の一部をウェブ上で無許可で引用したり、二次利用したり、そういったことをやりかねない人物と考えたようです。(過去にそういう事実もあったらしいので)
私がURLを書き添えたのは上記の通り「補足」程度の意味しかありませんから、その辺を理解してくれなかったのは残念です。

次に、「さて、本題の内容ですが」に続く文章は国会の答弁のようで、何が言いたいのかわかりづらいのですが、手っ取り早く言えば「そんなことが知りたいのなら、いくらでも文献・資料があるから自分で調べたらどうだ」という意味にとれるのですがどうでしょうか。私は表題の件でなにも学問的・専門的で高度な解説を要求したわけではありません。最初に書きましたように「ことばの疑問」の企画の一つとしてそういった話題も取り上げてもらえれば面白いだろうな、と思っただけのことです。
何をテーマにするかはこっちが決める、余計な口出しをするなということであればそれまでの話です。

「お問い合せ」の欄にそれを書いたのは筋違いだったのでしょうか。その欄の一行目に「当研究所に関するお問い合わせ (ことばの質問を含む) などは,こちらからお送りください。」とありますが、私の錯覚でしょうか。

そもそも最初の質問で私の言い方が舌足らずのため、趣旨がちゃんと伝わらなかったのなら残念至極ですが、「ことばの疑問」の企画を一つ、「こんなテーマはどう?」とリクエストしただけで、これほどまでの拒否反応が返ってくるとは夢にも思いませんでした。

これをお読みのあなたはどうお感じになりますか。「国立なんとか」なんて みんなそうだよ、だったら悲しい話ですね。

(つけたし)昔、「言語生活」という筑摩書房発行の雑誌がありました。当初はこの国立国語研究所が編集に関与していたようです。たまたま私の手元に何冊かあるのですが、昭和39(1964)年12月号の表紙には「国立国語研究所 監修」とあり、次の号 つまり昭和40(1965)年1月号の表紙にはそれが書かれていません。


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