ことばの百科店

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それは「容疑者」じゃなく「犯人」Ⅱ
⌘⌘~呼び捨ては人権侵害?~

別稿 ”それは「容疑者」じゃなく「犯人」”の続きです。("それは「容疑者」じゃなく「犯人」”

2019年5月28日、神奈川県川崎市の登戸駅付近で大人と子供あわせて18人が男に刃物で刺され、小学6年生の女の子と39歳の男性の2人が死亡。 刺した男は自らも首を切って、身柄を確保された後死亡、という大変凄惨な事件がありました。
同じ年の7月18日、京都市伏見区のアニメーション制作会社が男に放火され、34人が死亡という、これも大変な事件がありました。
テレビは連日、ワイドショーなどでこれらの事件を大きく取り上げました。テレビの番組ではそれぞれの「容疑者」の経歴やら家族構成やら「子供のときからこういう人間だった」という知人の証言やら、かなりプライバシーをずたずたに切り裂いた感じの扱いでした。
でも、テロップとか出演者の発言では一貫して「なんとか容疑者」という呼び方でした。その「プライバシーずたずた」の扱い方と「容疑者」という肩書とが余りにもかけ離れていて、私は面食らいそうになりました。

別稿でも書いていますが、「容疑者」というのは「当該刑事事件を犯した犯人として疑われている人」ですよね?もっと言えば「警察や検察などの捜査機関から犯罪の疑いをかけられ捜査の対象となっている者で,いまだ起訴されていない者」を指すらしいです。

この事件の場合、目撃者や被害者が多くいますし、その後の事件の流れからしても、その男が加害者であることは疑う余地がないでしょう。なのになぜ報道機関は「容疑者」と呼ぶのか・・・
しかも、実際には「容疑者」なんかじゃなく、はっきり「犯人」として「プライバシーずたずた」の扱いをしている。

話が少しばかり飛びますが、有名なスポーツ選手や芸能人の場合、通常はニュースでもなんでも呼び捨てですよね。
「今日の先発ピッチャーは菅野さんです」「昨日、福留さんは2打席連続のホームランでした」などとは言いません。 ところが、何かの犯罪(たとえば覚醒剤だの大麻だの)が表面化するとガラッと変わります。昨日まで「〇〇」と呼び捨てだった人物が途端に「〇〇容疑者」と呼ばれます。呼び捨ては失礼だから容疑者という「敬称」をつける。そんなバカな話はないでしょう。つい昨日までは呼び捨てだったじゃないですか。

私達にとって「呼び捨て」とは一体何なんでしょうか? 例えば米国のニュースサイトでは
⌘⌘⌘⌘「Trump Promises Bigger Pentagon Budgets Coming」
なんて見出しが平気で出てきますよね。仮に、日本の新聞が
⌘⌘⌘⌘「安倍、防衛予算拡充を明言」
などと書いたら大問題になるでしょう。この違いは何でしょうか。

「文化の違い」と言ってしまえばそれでオシマイ、話が前に進みません。
文化のどの辺りが どのように違うのかをわかりやすく解説してくれる人はいないのでしょうか。


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