ことばの百科店

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「ヒオデジャネイロ」なんて どこにあるの

2002年に日本と韓国の共同開催でサッカーの世界大会、つまりFIFAワールドカップが催されました。
この大会で特に活躍が目立った選手といえばブラジル代表のロナウドの名を挙げる人が多いのではないでしょうか。
同じロナウドという名前の選手が何人かいますが(最近で言えばポルトガルのC.ロナウドとか)、ここで言うロナウドはもちろんRonaldo Luis Nazario de Limaのことです。連日のように名前と写真が新聞に載っていました。

そのころ私は、たまたまですが、鶴橋駅近くの韓国系書店でスポーツ新聞を買いました。もちろんFIFAワールドカップ関連の記事が満載でロナウド選手の顔写真も大きく載っています。でも彼の名前は「호나우두」と書かれているのです。
ハングルをローマ字に変換すると「Honaudu」つまり「ホナウド」なんです。ロナウドではなくホナウド?なんじゃそりゃ?

ブラジル・ポルトガル語では語頭の「r」はラ行音ではなくハ行音に似た発音になるらしい、と知ったのはその後でした。ですから「Ronaldo」は「ロナルド」でもなく「ロナウド」でもなく「ホナウド」が元の発音に最も近いようなのです。韓国の新聞はそれを素直にハングル表記に反映させているだけなんですね。
じゃあ、わが日本ではどうなのかというと、どなたもご存じのようにあらゆるマスメディア、インターネットも含めて「ロナウド」だけです。「ホナウド」なんて聞いたこともないでしょう?

何年か前から日本の報道機関は外国の人名や地名(国名を除く)は可能な限り現地での発音を尊重するという方針に変わりました。「変わりました」というのは昔はそうじゃなかったということです。「釜山」は「ふざん」であり、「金日成」は「きん・にっせい」と読んでいました。
それが「現地音主義」に変わったのが事実ならば、なぜ「Ronaldo」が「ホナウド」でなく「ロナウド」なんでしょうか。

2016年に夏季オリンピックが開催されたリオデジャネイロ(Rio de Janeiro)、これも現地音なら「リオ」ではなく「ヒオ(またはヒウ)」のはずです。(「ヒ」の音は日本語のハ行音とは違うらしいですが)
ついでに言うと「Janeiro(1月の意味 英語のJanuaryと同じ?)」のジャは「チャに濁点のヂャ(dʒa)」ではなくて「シャに濁点のジャ(ʒa)」なのですがほとんどの人は「チャに濁点のヂャ(dʒa)」で発音してしまいます。というより「ジャ」と「ヂャ」の区別すらできない人が圧倒的です。「シャ」と「チャ」の区別はちゃんとできるのに濁音になると区別ができない。不思議な現象ですよね。(「ズ」と「ヅ」にも同じ現象があります。)
「ヒオデジャネイロ」ってさほど難しい発音でもないのに日本の報道機関はなぜ「リオデジャネイロ」って呼び続けるのか、「ホナウド」と「ロナウド」のことも含めて、どなたかわかりやすく解説していただけませんか。


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